【開催報告:第3弾(最終)】 第32回SWC首長研究会を北海道東神楽町で開催
- samata75
- 5月30日
- 読了時間: 3分
更新日:6月2日
~人口減社会の課題に挑む、全国の首長たちが集い議論~
全国の自治体首長が一堂に会する「第32回SWC(Smart Wellness City)首長研究会」が2025年5月22日・23日、北海道東神楽町の複合施設「はなのわ」で開催され、「自然と健幸になれるまち」を築くための情報共有や議論がおこなわれました。
北海道から全国へ:パネルディスカッションで地域の事例を発信
東神楽町の山本進町長は、地元で進める健幸まちづくりを紹介。住民参加型のイベントや健康ポイント制度など、行政と住民の協働による取り組みの成果を発表しました。
さらに、北海道の各自治体首長によるパネルディスカッション③では、富良野市・北猛俊市長、美瑛町・角和浩幸町長、中札内村・森田匡彦村長が登壇。それぞれの地域で取り組む農村の健康増進策や地域資源の活用が共有され、広大な地域特性に即したまちづくりの工夫が語られました。

北海道の首長らによるパネルディスカッション③
(登壇者左から北市長、角和町長、森田村長)
首都圏の孤独・孤立と健康課題に向き合う
最後のパネルディスカッション④では、東京都の西東京市・池澤隆史市長、中野区・酒井直人区長が、都市部で深刻化する「孤独・孤立」問題とその健康影響について報告。「つながりのデザイン」としてのまちづくりが、都市においても求められていることが明らかにされました。

東京都内の首長らによるパネルディスカッション④
(登壇者左側:池澤市長、登壇者右側:酒井区長)
今後の展望:eスポーツや新分野との融合も
今回の研究会では、従来の健康政策や都市政策の枠を超え、eスポーツなどの新分野にも可能性があるとの議論も交わされました。若年層の参加を促し、世代間交流を促進する新たな手段として注目されていることが紹介されました。
また、各自治体が「住むだけで自然と健幸になるまち」を目指すために、ICT・法制度・民間との連携・行動科学など、多分野の知見を融合させていくことの重要性が改めて確認されました。
まとめ:連携と共創による未来のまちづくりへ
第32回SWC首長研究会は、地域社会が直面する課題を多角的に捉え、議論を深める貴重な機会となりました。それぞれの地域の強みを活かし、自治体・研究者・企業・市民が一体となり「自然と健幸になれるまち」の実現に向けて、今後もこのネットワークを広げながら政策などに活かせる活動を続けていくことの重要性を改めて認識した研究会となりました。
閉会の言葉を述べる三島市・豊岡市長 首長を中心とした今回の登壇者らによる集合写真
SWC首長研究会とは・・・
SWC首長研究会(Smart Wellness City首長研究会)は、「健幸(けんこう)」をまちづくりの基本に据え、持続可能な都市モデル「スマートウエルネスシティ」の構築を目指す、全国の自治体首長による連携組織です。2009年11月に発足し、現在では130の自治体が加盟しています。筑波大学大学院の久野譜也教授(兼弊社代表)を中心に、学術界や民間企業と連携し、エビデンスに基づいた政策立案と実行を推進しています。また年2回、全国各地で研究会を開催し、自治体間の情報共有や政策のブラッシュアップに向けた議論をおこなっています。