【開催報告:第2弾】第32回SWC首長研究会を北海道東神楽町で開催
- samata75
- 1 日前
- 読了時間: 3分
~人口減社会の課題に挑む、全国の首長たちが集い議論~
全国の自治体首長が一堂に会する「第32回SWC(Smart Wellness City)首長研究会」が2025年5月22日・23日、北海道東神楽町の複合施設「はなのわ」で開催され、「自然と健幸になれるまち」を築くための情報共有や議論がおこなわれました。
本研究会は、地域特性を活かした健幸まちづくりを推進する首長間の連携の場として、年2回開催されているものです。現在、静岡県三島市の豊岡武士市長が会長をつとめ、弊社は副事務局をつとめています。今回は前回の続きとして、研究会1日目の後半部分の内容に触れた「第2弾」をお届けします。
スポーツ、ナッジ、クールジャパン…
多様な切り口からの挑戦をテーマに多様な立場から講演
「スポーツとまちづくり」をテーマに講演した、EYストラテジ―・アンド・コンサルティングパートナーの岡田明氏は、スポーツとまちづくりの融合について、健康増進だけでなく地域の活性化にもつながる視点を紹介。また、静岡社会健康医学大学院大学の溝田友里准教授は、「健康づくりにおけるナッジによる行動変容」をテーマにその可能性を解説。強制ではなく、自然な行動誘導を活かした政策設計は、住民の自発的な健康行動を促す上で有効であることが示されました。
さらに、海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)の御友重希氏は、「日本のらしさ」を世界に発信する視点から、地域資源を活かした持続可能な経済循環について提案しました。SWCの思想が、地域経済の自立とも結びつくことが確認されました。
「MOM UP PARK」の成果と未来
弊社副社長・塚尾からは、内閣府SIPの取り組みで推進している「MOM UP PARK(マムアップパーク)」について紹介しながら講演を行いました。産後うつの予防や子育て女性の社会的孤立を防ぐことを目的としたこの取り組みは、運動・交流・支援を一体化させた革新的なモデルとして、すでに複数自治体で導入が進んでいます。これまでなかった「ママ支援」であると同時に、子育て支援の新たな形として、今後の展開に期待が高まっています。
MOM UP PARKを紹介する弊社副社長・塚尾 ママ支援の重要性を訴える塚尾副社長 塚尾が紹介する体操を実施する会場の様子
地域交通をめぐる新たな視点でパネルディスカッション
1日目に行われたパネルディスカッション②では、「地域の持続的な公共交通」をテーマに、新潟県見附市の稲田亮市長や日建設計総合研究所の安藤章氏らが登壇。モビリティハブの活用や高齢者の移動支援など、健康まちづくりと移動支援の連携が模索されました。
大和ハウス工業の神田昌幸氏からは、民間企業の参画が持続可能な都市交通にどう貢献できるかについて、実践的な示唆がなされました。
MOM UP PARKの詳細についてはこちらから(別サイトへ移動します)
SWC首長研究会とは・・・
SWC首長研究会(Smart Wellness City首長研究会)は、「健幸(けんこう)」をまちづくりの基本に据え、持続可能な都市モデル「スマートウエルネスシティ」の構築を目指す、全国の自治体首長による連携組織です。2009年11月に発足し、現在では130の自治体が加盟しています。筑波大学大学院の久野譜也教授(兼弊社代表)を中心に、学術界や民間企業と連携し、エビデンスに基づいた政策立案と実行を推進しています。また年2回、全国各地で研究会を開催し、自治体間の情報共有や政策のブラッシュアップに向けた議論をおこなっています。